宮津弘隆 敵撃退数 映画「亡国のイージス」
- 2015/11/05
- 23:42

宮津弘隆
職業: 日本国海上自衛隊 2等海佐

俳優:寺尾聰
劇中映像内で確認できる宮津2佐指揮によるイージス艦「いそかぜ」の戦果
護衛艦うらかぜ(むらさめ級): 1隻撃沈 乗員:165名
武器と内訳: ハープーン艦対艦誘導弾
イージス艦:1隻 乗員:なし
手段:
計:最大165人
本編127分: 1.29殺/分
仙石恒史
職業: 日本国海上自衛隊 先任警衛海曹(先任伍長)

俳優:真田広之
劇中映像内で確認できる戦果
敵:1人
武器と内訳: 拳銃
敵:1人制圧
武器・手段: 棒
計:1人
本編127分: 0.007殺/分
壊した物:
通信装置 1個
イージス艦ハッチ 1箇所
???
職業: 工作員
俳優:勝地涼
劇中映像内で確認できる戦果
敵:7人
武器と内訳: 手榴弾 4 機関拳銃 2 スクリュー 1
自衛官:1人
武器: 拳銃
計:8人
本編127分: 0.06殺/分
壊した物:
艦底 1箇所爆破
劇中総数:23人
「うらかぜ」を除き回想含む
福井晴敏原作映画: 「ローレライ」 「亡国のイージス」
脚色: 「真夏のオリオン」
イージス艦を舞台としてザ・ロックとダイ・ハードを足してかなり薄めた感じ:
東京を壊滅させることができる強力な化学兵器を手に入れた某国のテロリストが、海上自衛隊のイージス艦「いそかぜ」(架空の艦艇)を掌握します。
犯行グループには、思想的な意図を持った現役の幹部自衛官が含まれており、自衛艦隊の指揮下を脱し日本政府にある要求を突きつけるのでした。
テロリストは、何も知らない他の乗員を退艦させ (某国テロリスト曰く「素直に降りちゃう辺り、流石は日本人だな。」)、艦を完全に支配したかと思われましたが・・・
「いそかぜ」の気のいいオヤジであり陸に上がればパパ、熱き心を胸に秘めた海曹の仙石恒史は事態にいち早く気がつきブチギレ状態で艦内への潜伏を果たしていました。実は彼の熱き行動によって、事態は少しばかり悪化していたわけなのですが、結果的にはまぁOK。
彼は、事件を予期して、艦内へと潜入していた日本の特殊諜報機関のエージェントと共に、決死の行動を開始します!

敵が沢山いる狭い艦内をコチョコチョ動き回って、あまり強くない(なさそうな)オジさんが頑張るという部分は「ダイ・ハード」っぽく、化学兵器で揺さぶりを掛けてくるテロリストとその顛末は「ザ・ロック」に酷似した感があり、そこに邦画にありがちなアクション面の物足りなさが加わっています。
護衛艦による海戦シーンは割と本格的なモノで、ミサイル発射、主砲迎撃などの部分部分は良く見せてくれていますが、ハープーンが命中する所を描写せず、超遠景でCGの爆炎が見える程度。撃沈のインパクトに欠けます。
こういうのは「実際に起きたらこんなに凄いことになるんだぞ!」ということをちゃんと具体的に見せてくれないと、引き締まらないような気がしました。製作の予算的な限界が感じられましたが、映画の伝えたかったこと(旧来の自衛隊の在り方が完全に否定される意味合い)を考えるとここはかなり大事で、悲惨・衝撃たるシーンであるべきだったと思います。
また、銃撃戦のシーンでも迫力に少し欠けるような気もします。着弾や薬莢の演出はあるのですが、どうも説得力が弱いというか、理由はよくわかりません。
日本人が銃を持って撃ちまくってる姿にそもそも違和感を感じてしまうのか。
または銃を持ってる演者さんの、動きの細かいところのリアルさが欠けているのか。
銃の重さと反動を考える時、僕は銃なんて持ったことがないにも関わらず、日本のガンアクションには何か軽さを感じることがよくあります。
本編は2時間ほどで、「いそかぜ」での状況と政府会議室のシーンが交互に展開する形でストーリーが進んでいきます。
話自体は良く出来ているのだと思います。緊張感はあり、引き込まれました。
娯楽・アクション映画としては微妙だと思いますが、日本を舞台としたスケールの大きいストーリーであり、専守防衛・自衛隊のあり方について考えさせられる作品で、日本のあるべき姿とは何かという問いも大々的に組み込まれ、これは「ローレライ」から続く福井晴敏の一貫したメッセージなのだと思います。
ローレライの艦長と仙石伍長は共通して、
「どんなに惨めでも生き残ることが大事」といった考えの下、主人公として行動を起こすわけですが、これは作品が表面的に提示している一種の模範的な回答なだけであって、その実、観ている側をもっと深くて複雑な部分まで導き、理解を深めさせようとしているのは間違いありません。
2015年後半、自衛隊・防衛のあり方が変わろうとしている現在、これらはより重みのあるテーマに思えます。
この映画が製作された当時には無かった鑑賞の価値が、今あるんじゃないかとも考えます。
まぁ、アクション面が微妙なので、こういうメッセージ性の部分に注目したい作品です。
監督:阪本順治
脚本:長谷川康夫 飯田健三郎
製作国:日本 2005年
- 関連記事
- テーマ:邦画
- ジャンル:映画
- カテゴリ:・アクション/冒険/戦争
- CM:0
- TB:0